「革靴はだいたい一年で履き潰してしまう。」
「長く使えるって聞いてたのに、すぐに傷んでしまった。」
「もっと革靴を長持ちさせたい。」
あなたの習慣を少し見直すだけで、革靴の寿命がぐっと長くなりますよ!
Gennojiです。
今回は、あなたの革靴が傷んでしまう5つの習慣についてお話しします。
革靴を一年で履き潰してしまう人もいれば、何十年と愛用し続けている人もいるのはなぜでしょう?
そこには革靴を履く際のちょっとした習慣の違いがあるかもしれません。
傷んでしまう原因を知っていれば、あなたの革靴はもっと長持ちするはずです。
それでは靴の痛みが早い人がやっている5つの習慣を挙げていきます。
①雨によく濡らす
「雨の日も靴は履くんだから仕方ないでしょ。」
ごもっともな話です。
しかし、もし大切な革靴を長持ちさせたいと思うなら、雨対策について少し考えてみてください。
雨によく濡らす革靴ほど傷みが出やすいのは事実です。
靴屋で働いていると、「この靴、雨に濡らしたらこんなになっちゃって(塩ふき、銀浮き、カビが発生)なんとかなりますか?」という相談をよく受けます。
雨に濡らした後、アフターケアをせず時間が経過してしまった靴は、なかなか完全には元の状態に戻せないものです。
こちらの記事にも書いた通り、濡らしたことが原因で表革のひび割れが起こるケースもあります。
たまに「濡らしてもアフターケアを行えば大丈夫」などと聞くことがあると思います。
実際どれだけの人が適切なアフターケアを行なっているでしょうか?(しかも雨に降られる度に毎回。)
一番簡単なのは、雨用の靴を用意することです。
革靴の中にも雨の日に適したものがあります。
雨用の靴を用意しておけば、天候に合わせて使い分けられ、大切な革靴が傷むのを防げるのです。
雨の日に適した革靴の特徴は、こちらの記事を参考にどうぞ。
②靴ひもを解かない
靴ひも、毎回ちゃんと解いてますか?
靴ひもを解くか解かないかで、靴の傷み方が変わってきます。
時々靴の修理で履き口周り(特にかかと周り)が傷んでいる靴をお預かりすることがあります。
そのような傷み方をする靴の中には、普段から紐を解いていないであろう靴が多く見受けられます。
靴紐を解かず脱ぎ履きを繰り返していると、その度に履き口に負荷がかかり傷みやすくなります。
そもそも紐を解かないで脱ぎ履きが出来るというのは、靴のサイズが大きすぎるか、紐の締めかたが緩すぎることを意味しています。
このような履き方をしていると靴の中で足が動いてしまうので、足と擦れる部分から傷みが出てきます。
③大きめのサイズを選びがち
普段から足に合っていない大きいサイズの靴を履いている人も要注意です。
上で説明した通り、靴のサイズが大きいと中で足が動いてしまい、かかと周りや小指の付け根(または親指の付け根)などが歩くたびに擦れて靴が傷みます。
(靴が擦れて傷むということは、同時に足も擦れているのでタコやウオノメが出来ます。)
またサイズが大きいと歩行姿勢が安定しない為、ソールのすり減り方が偏ってしまうこともあります。
靴のサイズは足にフィットしたものを選びましょう。
靴ひもをしっかり締めた状態で、かかと周りに指が一本入る隙間が空いているようなら、その靴はあなたにとって大き過ぎますよ!
④靴を履く時にシューホーンを使わない
靴を履く時にシューホーンを使ってますか?
足にぴったりフィットした革靴を履く時には、基本シューホーンが必要です。
シューホーンを使わずに靴を履こうとすると、どうしてもかかとを潰してしまいます。
靴のかかとの内部にはカウンターと呼ばれる芯が入っており、かかとの保護やフィット感を高めることに重要な役割を果たしています。
このカウンターを潰してしまうと、靴の形状が崩れるだけでなく、フィット感が損なわれ靴擦れの原因にもなります。
時々「仕事中に得意先の前で悠長に靴なんて履いていられないよ。」と言う人がいますが、かかとを潰しながら靴を履いている姿ほど印象の悪いものはないです。
時間がかけられないのであれば、サイドエラスティックシューズなどを選び、コンパクトなシューホーンをサッと取り出した方が断然スマートです。
⑤同じ靴を続けて履いている
毎日同じ靴を履いている方は要注意です。
同じ靴を履き続けると着用頻度以上に靴の傷みが進みます。
一日履いた靴はコップ一杯分の汗を吸収しているなんて言われます。それでも快適に靴を履いていられるのは、靴が汗を吸収し発散してくれるからです。
しかし、同じ靴を履き続けていると吸収した汗が発散されず靴の中にこもり続けます。
革は水を吸収すると変形しやすくなる性質があるので、汗のこもり続けた靴は中底が体重で必要以上に沈み込んだり、表革のハリが損なわれ型崩れを起こします。
一日履いたら二日くらいは通気性の良いところで湿気を抜くように心掛けると靴が長持ちします。
靴の傷みサインを見逃さない
靴の傷む箇所は人それぞれ違います。
それは、靴が発しているサインでもあります。
靴の使い方なのか、サイズが合っていないのか、傷みの要因に目を向けることで「正しい靴の使い方」「正しい靴選び」が出来るようになります。
ぜひ、そのサインを見逃さないでください。
そうすれば大切な革靴ともっと長く付き合っていけるはずです。