以前書いた足が薄い(細い)人が足に合った革靴を見つけられないワケという記事の中で、既製靴が足に合わない方に”パターンオーダー”という選択があると書きました。
今回はそちらを詳しく紹介します。
Gennojiです。
今回はMTO・パターンオーダーが出来る革靴ブランドについてお話します。
既製品の靴ではサイズやデザイン、仕様に納得いくものがない場合、靴をオーダーするのもひとつです。
オーダーと聞くとハードルが高そうに聞こえますが、MTOやパターンオーダーと言われる形式であれば、比較的気軽にオーダーすることが出来ます。
革靴のMTO・パターンオーダーとは?
MTO(Made To Order)やパターンオーダー(セミオーダー)と言われるオーダー方式は、主にビスポーク(フルオーダー)と区別するために用いられています。
一般的に、ビスポーク(フルオーダー)の場合は、個人の足に合わせて木型を削るところから始まりますが、MTO・パターンオーダーの形式は、木型やデザインパターンは既存のものを流用することで、コストを抑えたオーダーシステムになります。
MTO・パターンオーダーでも、足長サイズに加えてウィズ(足囲サイズ)を選べたり、必要に応じて木型の補正(乗せ甲や幅貼りといった方法)を行ってくれる場合もあるので、既製品よりも足にフィットする確率が高まります。
デザインサンプルを見たり、フィッティングサンプルでサイズを確認するので「イメージしてたのと違った」という失敗も少ないでしょう。
MTO・パターンオーダーが出来る革靴ブランド
MTO・パターンオーダーは国内外で多くのシューズブランドが行なっています。
今回はその中でも、比較的良心的な価格帯で常時オーダーを行なっている国産シューメイカー系に絞ってご紹介します。
REGAL
国産シューズの雄「REGAL」では、REGAL Built to order system(BOS)というパターンオーダーシステムがあります。
大手メイカーだけあり、靴のデザインや素材、ソールなどの部材も豊富に揃え、お好みの一足を作ることが出来ます。
全国のREGAL SHOESの店舗でオーダーを受けています。
REGAL Built to order system リンク
宮城興業
様々なブランドのOEMを手掛ける実力派シューメイカーの宮城興業では、オリジナルカスタムシューズシステム(OCS)というオーダーシステムを展開しています。
取扱店舗によってオーダー出来る内容が異なりますが、おおよそ3〜4万円〜という良心的な価格でオーダーシューズを作ることが出来ます。
RENDO
東京・浅草にアトリエ兼ショップを構えるシューズブランド「RENDO」もパターンオーダーを展開しています。
フィッティングに定評のあるブランドですので、足に合う靴をお探しの方は一度試してみてはいかがでしょう。
現在は、浅草のお店と広島92NINETYTWOべっぴん店の二カ所でいつでもオーダーを受けているようです。
JOE WORKS
こちらも浅草にファクトリーを構える新進気鋭のシューメイカーです。
グッドイヤーウェルテッド製法をメインに高品質で正統派の靴作りを行っています。
パターンオーダーは浅草のファクトリーに直接行くか、国内の取扱店舗にてオーダー可能です。
三陽山長
国産高級靴ブランドとして知られる「三陽山長」もPATTERN MADEというオーダーサービスを展開しています。
製造は浅草界隈でも高品質なグッドイヤー製造で名を馳せる「セントラル靴」が手掛けています。
三陽山長の直営店舗にて常時オーダー可能です。
συναντω(シナンド)
手縫い靴の技術力の高さから”知る人ぞ知る”存在であった小笠原シューズが2012年に立ち上げたハウスブランドが「συναντω(シナンド)」です。
西東京市に構えるファクトリー内で受注生産を行っています。
ハンドソーンウェルテッド製法、マッケイグッド製法、マッケイ製法から選ぶことが出来るのもこちらの特徴です。
最後に
今回はMTO・パターンオーダーが出来る革靴ブランドについてまとめました。
ご紹介した以外にも、近年国内ではMTO・パターンオーダーを始めるブランドが増えています。
個人個人に合わせた靴選びをするという考え方が広がり、選択肢が増えるのはとても良いことだと思います。
パターンオーダーの場合、木型は既存のものを使うので、自分の足と相性の良いブランドを見つけておくことも大切になります。
ご参考になれば幸いです。